総合商社を退職して数年後どうなった?

転職の成功と失敗、その後のキャリアについて、リアルな意見を求めているなら、この記事がおすすめだ。

実際に総合商社を辞めた筆者が、現状の評価を、脚色なしに正直にお伝えする。

目次

①給料が減った(現総合商社同期と比べて)

いきなりそれか、と思ったかもしれないが、この話題から避けては通れない。

一度上げた生活水準を再び下げるのは大変とよく言うが、痛いほどよく分かる。

転職する多くの総合商社マンが、辞めた後に後悔する大きな問題の一つだろう。

総合商社より待遇の良い企業は、ないに等しいからだ。

筆者も総合商社を辞めて、ベンチャーに転職したとき、それまでの2LDKの部屋から、小さなアパートのワンルームに引っ越した。

当時は「金のためじゃない」と思っていたし、承知の上だったが、現実問題として金銭面の苦労を実感した。

コンビニやスタバも値段が気になるようになって、買うのを躊躇したり、少ない給料に対して多額の税金がかかることに軽い怒りを感じたこともある。

ベンチャーに勤めていた期間は、金銭的に厳しかったことを思い出す。

ベンチャーで数年を過ごした後、それまでの経験を評価してもらい、現在の大手メーカーに入社することになった。

年収はベンチャー時代よりも大幅に増え、昨年から1,000万円を超えるようになった。福利厚生も素晴らしい。

ただそれでも、給料に関しては、20代後半の総合商社を辞める年と同じ位の水準だ。

そのまま商社にいて、昇給していたことを考えると物足りなく感じる。

それに、家族を持ち、一定の生活水準を維持したいなら、定年まで勤め上げることが大前提だ。

一方で、商社時代の同期は、会社の業績が好調なこともあり、給与水準が更に上がったらしく、華やかな生活を送りながら、50歳手前でのFIREも現実的だと言う。

給料という側面では、やはり総合商社で働き続けることが正解だっただろう。

②刺激がなくなった

総合商社で歩む人生は、サラリーマンの中で最も刺激的な部類に入る。

飽きがこないと言う方が正しいかもしれない。

ベンチャーでの仕事は、最先端領域で事業を作り、人事・広報・財務など、未経験だった様々な仕事にも触れ、変化に富み、刺激的だった。

一方で、総合商社の人生も結構エキサイティングだと感じる。

なんと言っても、グローバルで仕事をする機会が多いし、世界各国で多様な人々と仕事をする

大前研一さんの名言に「人間が変わる方法は3つしかない。時間配分を変える。住む場所を変える。つきあう人を変える。」とあるが、総合商社では、その条件を満たす生活が用意されている。

数年ごとに駐在や出向の機会があるため、様々な国の異文化に触れ、多様なコミュニティでの生活が経験できる。

そのことは業務内容以上に、人生に大きな変化と刺激をもたらし、飽きを感じることがほとんどない。

一方で、ベンチャーはグローバルという観点が欠けているし、大手メーカーでは駐在・出向などの機会が総合商社ほど多くない

そういった意味で、現在の大手メーカーでは刺激が少なく、単調な生活になりがちなのは、少し寂しいかもしれない。

さて、ここまで辞めた後のマイナス面を話してきたが、ここからは良かったことも話していこう。

③会社への依存度が減った

「最悪、会社を辞めればいいや」

こう思えるようになって、仕事に対する心理的負荷がだいぶ軽くなった。

転職やキャリアを通じて実感する、最も良かったことの一つだ。

総合商社を辞め、現在に至るまで、ベンチャー(2社)→大手メーカーを経験し、「マーケティング」と「新規事業開発」に携わった。

そして今では商社時代に身につけた語学力も含め、「海外×新規事業×マーケティング」を強みに、社外でも価値を発揮できる。

その間のハードワークは凄まじいものがあり、苦労も重ねたが、結果的に私の強みに繋がっている。

特にベンチャー企業にいた時は、昼夜問わず休日も働いていたし、頭をフル回転させて仕事に向き合う、まさに戦場にいるような経験で鍛え上げられた。

そして私の場合は、マッキンゼー出身者が上司だったこともあり、彼から降ってくる無理難題をこなしながら、多くを学んだ。

この過程で、「マーケティング」と「新規事業開発」に携われたことは、今の財産になっている。

そして現在、大手メーカーに勤務しているが、会社を辞めても「いつ、どこでも働ける」という自信がある。

会社に依存することも、上司に迎合することもない。

今もし仮に、意に則さない転勤を命じられたとしたら、はっきりとNOと言えるぐらいにはなった。

④プライベートが充実した

ベンチャーで消耗し切った私は、今の会社に転職する際に、プライベートの確保を最優先にした。

その結果、フレックス&リモートで、勤務スケジュールや働く場所は自由、残業や社内外の付き合いもほぼゼロ、という理想の働き方を実現できている。

商社時代は、苦痛に感じていた社内外での付き合いだったが、今は社外で会社の人と関わりがあるとすれば、趣味のランニングを一緒にする程度だ。

心にゆとりが出来ると、こういった時間も楽しく感じる。

リモートを活用して好きな場所で働けるし、月曜日の朝もゆっくり寝ていられる。

なによりも、家族や友人、恋人と過ごす時間が増え、何気ない幸せを感じられるようになった。

ただ、これは30代になって価値観が変わったことも大きいかと思う。

ベンチャー2社で、土日もなく必死に働いていたときは、プライベートは犠牲だった。

夢を持って仕事をしていたが、世間的に見れば、確実にブラックだった。

友人との連絡も途絶えはじめ、当時の恋人と喧嘩も多かった。

そんな数年を過ごし、人生における幸せは、仕事では得られない、家族や友人、恋人と過ごす時間だと気づいた。

今では総合商社やベンチャーにいた時と比べものにならないほど、プライベートが充実している。

まとめ

総合商社を辞めて何も後悔がない、というと嘘になる。

年収が下がり、刺激はなくなった

しかし、それと引き換えに、会社への依存度が減り、上司に迎合することもなく、自由な時間を過ごし、幸せだと思うことが多い

それらは総合商社やベンチャーにいたら実現できておらず、もっとストレスを抱えながら生きていたかもしれない。

単に私は総合商社やベンチャーには向かない人間であった可能性があるが、それに早く気付いて行動できたことに後悔はない。

転職を考えている人は、きっと自分に合う企業は見つけられるだろうし、この記事が何かの参考になれば嬉しい。

これを読んでくれたみなさんの幸せなキャリアを願っている。

最近は転職のハードルは下がり、新卒一括採用が主流だった大企業も、その採用方針は確実に変わった。

誰もが知る超有名企業でも、最近は中途比率が50%を超えるなど、その年に入社する社員の半数以上が転職者ということも珍しくない。

大手ホワイト企業への転職は、確実にチャンスが広がっている。

そして、待遇の良さは、その人のスキルや仕事で求められるレベルに関係なく、所属している企業によることが大きい。

待遇の改善を目指して転職することは大賛成だ。ぜひ、気軽に挑戦してみてほしい。

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